弁財天(サラスヴァティ―)/点描仏画C7

サラスヴァティー弁財天

弁財天は美と智慧と音楽の女神。

ヒンドゥ教では河川の女神サラスヴァティ―。ブラフマンの妃です。

リグ・ヴェーダに「世界の富を知る」福や富の女神という記述があり、古くから招福・財運の女神の質を持っています。

「サラス」は水「ヴァティ」は所有の女性形。「水を持つもの(女性)」という語源からも、古代文明の中で「河川を制するもの」は=「豊穣」「富裕」だったことがわかります。

また「水=浄化」から、祭祀の場を浄化する役割も果たしていたようです。

河の流れの美しい音(せせらぎ)も表すとされ「妙音天」「美音天」とも呼ばれます。

鎌倉の銭新井弁天は財を増やすし、江の島弁天は白い龍を従えているし、弁財天は蛇を使う(蛇は財宝を守る)ことからも「財運」という弁財天の属性が強められたかもしれませんね。

弁「才」天とも表記するように、財運と富に限らず「弁舌」「才能」を司る女神でもあります。

 

サラスヴァティ河川の女神

 

 

弁財天(サラスヴァティ―)の造形

 

多くは琵琶(ヴィーナ)を持ち、唐代の貴人の服装をしていますが、八臂に武器を持ち仏法を守護するために戦う戦闘型の弁財天もいます。

当校の弁財天はリクエストを受けて描きましたが、リクエストくださった生徒さんが、江の島と縁が深いことから白龍に乗せてみました。

龍を描く
龍やドラゴンは古今東西各地の伝説・伝承・神話に登場します。東洋の龍は吉祥や智慧、西洋のドラゴンは悪(時にユーモラスな、時に悪魔のような)で描かれることが多いですが、龍の善悪の区別はかなり曖昧です。龍は雲、雨、そして大河の象徴であり、陰陽五行では「陽」に分類され男性性。易経では「智慧」を表すと記されています。秦代以降、龍は皇帝のシンボルでした。漢の高祖・劉邦の母親は自分の上に「赤龍」が乗る夢を見た直後、劉邦を懐妊したと伝えられ、龍座・龍袍・龍顔…中華文明において皇帝と龍はほぼ同義です。

 

弁財天仏画

サラスヴァティー(弁財天)のイラスト

サラスヴァティー(弁財天)点描仏画7

弁財天のイラスト

この弁財天は「蛍光色」を多用しています

 

 

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